施工事例

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 墓地のリフォーム
  4. 「先祖の遺骨は、一つも動かしませんでした」—骨壺でいっぱいのカロートを二段に増やし、あと三人分の納骨スペースをつくった事例|船橋市 Silva・K・A様

「先祖の遺骨は、一つも動かしませんでした」—骨壺でいっぱいのカロートを二段に増やし、あと三人分の納骨スペースをつくった事例|船橋市 Silva・K・A様

  • 船橋市のSilva・K・A様。先祖代々の骨壺が増えて納骨室(カロート)がいっぱいになり、ご自分たちの入る場所がなくなっていました。
  • 掘りの深さを活かして、カロートの中に石の棚を一枚入れ、上下二段に増やしました。ご先祖の遺骨は一つも動かしていません。棚に使う石は自社工場で加工しています。
  • 最低でもあと三人分の納骨スペースができました。外れていた囲石も据え直したので、この先も落ち着いてお参りしていただけます。

「先祖に申し訳ないと思った」

アンケートに、この一行がありました。

船橋市のSilva・K・A様からいただいたご相談は、「先祖代々の遺骨が増えてしまって、自分たちの入る場所がない」というものでした。それまでにも、いくつかの石材店さんに相談されていたそうです。返ってきた答えは、古い順に遺骨を何体か取り出して、その場で機械にかけて粉末状にし、お墓の回りに撒く、という方法。

粉骨そのものが悪い方法だとは思いません。実際に選ばれる方もいます。ただ、Silva・K・A様にとっては、そこがどうしても引っかかった。守ってきたご先祖に、自分たちの都合で手をつけることになる。悲しみでも、不満でもなく、申し訳なさ。ご相談の入口は、この気持ちでした。

ふたを開けたら、八つか九つ

まずは船橋市の墓地に伺って、お墓のふたを開けさせていただきました。中を見ないことには、何も言えません。

船橋市 骨壺でいっぱいになったお墓のカロートの中
ふたを開けたところ。骨壺で、ほとんどふさがっていました。

骨壺が、八つか九つ。もともと二段になっているカロートの、ほとんどの場所がふさがっていました。それだけご先祖を大事にされてきたということでもあるのですが、たしかにこれでは、次の一人が入る場所がありません。

船橋市 お墓のカロートのふたを開けたところ
ふたを開けたカロート。中は、思っていたより深くできていました。

このお墓は、掘りが深い

中をのぞいていて、一つ気づいたことがありました。このお墓、掘りがずいぶん深いのです。

カロートの深さは、お墓によってまちまちです。浅いお墓もあれば、深く掘ってあるお墓もある。深ければ、中に石の棚を一枚渡して、上下の二段に分けられます。二段にすれば、いま納まっているご先祖の遺骨は一つも動かさずに、そのまま置いておける。そのうえで、新しく納める場所が生まれます。

数えてみると、最低でもあと三人分。

船橋市 骨壺を取り出したあとの深いカロートの中
骨壺を出したあとのカロート。この深さがあるから、棚が入ります。

粉にするか、しないか。その二択だと思われていたところに、三つ目の道がありました。ただ、これは図面でも写真でも分かりません。ふたを開けて、中を実際に見てみないと出てこない答えです。近藤石材店が「まず現場を見に行かせてください」とお願いするのは、こういうことがあるからです。

ご先祖の遺骨は、一つも動かしません

工事の日、まず骨壺を全部、いったん外に出しました。数えたら、やっぱり八つか九つ。

船橋市 カロートから取り出した骨壺を並べた様子
いったん外に出した骨壺。全部で八つか九つありました。

長いあいだ、暗くて湿ったところに置かれていた壺です。せっかく開けたのだからと、一つひとつ取り出して洗わせていただきました。

船橋市 取り出した骨壺を洗って並べた様子
一つひとつ、洗わせていただきました。

船橋市 カロートの中に納められていた古い骨壺
古い壺は、色まで土に馴染んでいます。

棚の石は、自分たちでつくります

正直に書きますと、近藤石材店でも最初は粉骨を考えました。けれど粉骨は自社ではできません。専門の業者さんにお預けして、また受け取って、という往復になります。その分、どうしても費用がかかってしまう。

棚なら、話は別です。石を切って、寸法を合わせて、据える。これは石屋の仕事そのものです。近藤石材店は千葉県八千代市に自社工場を持っていますので、棚に使う石はそこで加工して、そのまま自分たちで運んで据えられます。よそに出す工程がない分、費用はぐっと抑えられました。

船橋市 カロートの棚に使う石を加工している様子
棚に使う石を、寸法に合わせて切っていきます。

ご先祖の遺骨に手をつけずに済んで、しかも費用も抑えられる。Silva・K・A様が「良い提案」と書いてくださったのは、この二つがそろったからだと思っています。

船橋市 カロートに新しい石の棚を入れたところ
新しい石の棚を入れたところ。この一枚で、上下二段になります。

棚を入れたら、あとは上と下に納め直すだけです。下の段はご先祖、上の段はこれから。順番はそのままです。

浮いた分で、囲石も直しました

思っていたより費用を抑えられたので、Silva・K・A様がもう一つ気にされていたところにも手を入れました。外れかけていた囲石です。囲石というのは、お墓のまわりを囲っている外柵の石のことです。

以前この石に登ったときにコンクリートが落ちて、足を怪我されたことがあったと伺っていました。石が外れたままのお墓は、見た目だけの問題ではありません。寄りかかったとき、登ったときに、石そのものが動きます。

船橋市 お墓の外れていた囲石を外して降ろした様子
外れていた囲石を、いったん降ろしたところ。

船橋市 お墓の囲石を据え直す作業の様子
まわりを養生して、据え直しにかかります。

船橋市 お墓の囲石を据え直して固定した様子
据え直して、しっかり固定しました。

最後に、五色砂利を敷き直して

仕上げに、五色砂利を敷き直しました。これはサービスです。

船橋市 お墓に五色砂利を敷き直している様子
仕上げに、五色砂利を敷き直しました。

砂利は年数が経つと沈んで、土と混ざって、だんだん色がくすんできます。敷き直すと、それだけでお墓の表情が戻ります。灯籠の足元まで、きれいに。

船橋市 五色砂利を敷き直したお墓の灯籠まわり
灯籠の足元まで、きれいにしました。

立ち会えなくても、見えるようにする

この工事、Silva・K・A様は立ち会っていません。

近藤石材店では、立ち会えないお客様に工事写真報告書をお渡ししています。どの工程で何をしたのかを、写真で順番に見ていただけるようにしたものです。カロートの中は、ふたを閉めてしまえば二度と見えません。見えなくなるところこそ、写真に残しておく意味があると思っています。

「立会をしなくても、工事写真報告書を見れば、丁寧な作業だと分かります」。そう書いていただけたのは、嬉しかったです。

近藤石材店は『お墓リフォームの専門家』です。何万件もの現場で、10年後、20年後にご家族が困っている姿を見てきました。だからこそ、目の前の「今」だけでなく、その先を見て手を打ちます。今回でいえば、増やした三人分の納骨スペースがそれにあたります。次に納骨があったとき、ご家族はもう石屋を探すところから始めなくていい。ふたを開けて、納めて、閉じる。それだけで済みます。

そしてご先祖の遺骨は、あのときのまま、下の段に並んでいます。

「安心して、お参りが出来るようになりました」。Silva・K・A様のこの一行が、この工事の答えだと思っています。工事をしたのは、2025年の11月でした。

🔨 5代目のひとこと

骨壺がいっぱいで、自分たちの入る場所がない、というご相談でした。中を見せてもらったら、骨壺が八つか九つ、二段のうちのほとんどを埋めていましたね。最初はうちも粉骨を考えたんですが、粉骨はうちではできないので、よその業者さんにお願いすることになります。お預けして受け取ってで、それなりの費用になってしまう。このお墓は掘りが深かったので、棚を入れて二段にすれば、ご先祖のお骨はそのままで、最低でもあと三人分は入る。棚なら石屋の仕事ですから、自分たちで作って自分たちで据えられます。浮いた分で、外れていた囲石も直しました。前に登ったときにコンクリートが落ちて足を怪我されたと聞いていたので、そこはどうしても直しておきたかったです。

Silva・K・A様にいただいた疑問・ご質問

Q. 骨壺がいっぱいなのですが、遺骨を粉にするしかないのでしょうか。

A. そうとは限りません。カロートの掘りの深さはお墓ごとに違っていて、深く掘ってあるお墓なら、中に石の棚を入れて上下二段にできることがあります。Silva・K・A様のお墓がまさにそうで、ご先祖の遺骨を一つも動かさずに、最低でもあと三人分の納骨スペースをつくることができました。ただ、深さはふたを開けてみないと分かりません。まずは現場を見に行かせてください。

Q. カロートを二段にするのと、粉骨とでは、費用はどのくらい違うのですか。

A. お墓の造りや工事の内容で変わるので一概には言えませんが、Silva・K・A様の場合は、粉骨をお願いするより安く仕上がりました。粉骨は近藤石材店ではできないため、専門の業者さんにお預けすることになり、その往復の手間と費用がかかります。棚は石の仕事ですので、八千代市の自社工場で加工して、自分たちで据えられます。お見積りは無料ですので、まず比べてみてください。

Q. カロートから出した遺骨は、洗ってもらえるのですか。

A. はい。Silva・K・A様のお墓でも、出した骨壺を一つひとつ取り出して洗わせていただきました。長い年月のあいだに、壺の表面に土や湿気の汚れが付いていることが多いためです。せっかく開けるのですから、このタイミングで一緒にきれいにします。

Silva・K・A様のお客様の声を読む ≫

施工前 → 施工後

船橋市 骨壺でいっぱいになったお墓のカロートの中

施工前。骨壺でふさがったカロート。

船橋市 カロート増設と囲石の補修が終わったお墓

施工後。二段に増やし、まわりも整いました。

カロートの中は、開けてみないと分かりません。骨壺のことで気になっていることがあれば、近藤石材店までお気軽にどうぞ。

執筆:有限会社近藤石材店 5代目 近藤洋(創業1925年・千葉県八千代市佐山1837-1・TEL 047-488-5054)

関連記事