人には分からない、私だけがどうしても譲れなかった悩みを解決した事例|八千代市 M・N様
八千代市にお住まいのM・N様より、代々のお墓のリフォームをご相談いただきました。目地のわずかな隙間から雑草や苔がたまりやすかった点を見直し、ご先祖様12体のお骨を一つにまとめて、これから先のご家族も入れる納骨スペースを新たに確保しました。仙台石の据え直しと、和型石塔の免震施工もあわせて行っています。
工事中、ご近所の方に「どこを直すんですか?」と驚かれたそうです。
M・N様のお墓は、普段からご家族がよく手入れをされていて、傍から見れば特に問題があるようには見えませんでした。でも、実際にお参りしている本人にしか分からない、どうしても譲れない気がかりがいくつもあったんです。
近藤石材店にご相談いただくのは、実は今回で三度目でした。以前にも二度、お墓とは別の工事でお世話になっていて、今回、お墓のことで改めてお声がけいただいた形です。長くお付き合いのある方だからこそ、遠慮なく細かいところまで伝えていただけたのだと思っています。
一番気になっていたのは、目地の隙間でした。中途半端に開いた隙間は、掃除の手が届かないくせに水も苔も溜まりやすい、一番厄介な状態なんです。工事の様子を、順を追ってご紹介します。
施工前 → 施工後
施工前

解体前のお墓全体の様子

仙台石の前後の隙間が狭く、灯篭も立っていて、笹がよく詰まり掃除がしにくかった場所

先祖石塔の隙間が中途半端で、水はけが悪く苔が入っていた状態
解体中

先祖石塔を機械を使って壊しているところ

カロートいっぱいに納められていた12個の骨壺。このままでは今後の場所がありませんでした

下地のコンクリートを解体しているところ。解体するとすぐ下から土が出てきました

中から大量の土が出てきました。これが雑草の温床になっていました

仙台石をクレーン付きのトラックで引き上げているところ。重さが分からなかったため、対応できる車を手配しました

基礎が丸裸になった状態。中の土もすべて取り除きました。ここで解体は終了です
組み立て・納骨

階段石の取り付け。親石で持ち上げる形にして、カロート内には一切土が入らないようにしています

カロートの隣に、二度と開けない納骨堂を新しく作りました。これから先の家族が入れる場所を確保しつつ、先祖もゆっくり眠れる場所になりました
仙台石の加工・取り付け

自社工場で仙台石をカットしているところ。ここでしっかりとした隙間を作りました

仙台石を取り付けているところ。ボンドでがっちり接着しました

石塔を今の時代に合わせて免震施工し、地震に強くしているところ
仕上がり

仕上がりの様子。全体の広さは変わらなくても、細かな技術を積み重ねたことで掃除がしやすくなりました

仙台石のまわりに、前後しっかりと隙間ができました

先祖石塔の施工後の様子
12体分そのまま残しておくと、カロートがいくつあっても足りなくなってしまいます。せっかく直すなら、これから入る方のために場所を空けておきたい。そう思っての判断でした。
石塔は、今の時代に合わせて免震施工を行い、地震に強くしました。
工事を終えて、施主様からは「思ったとおりにきれいになっていて感激しました」とのお言葉をいただきました。人には分からなくても、本人にとってはどうしても譲れなかった悩み。それを一緒に解決できたことが、私たちも本当に嬉しかったです。
細かい気になるところ、一度見に行かせてください。
🔨 5代目のひとこと
M・N様のお墓は、正直どこが悪いのか分からないくらいきれいにされてたんです。それでもご本人は、細かいところをずっと気にされてた。特に目地の隙間、開けるなら開ける、閉じるなら閉じる、中途半端が一番よくないんです。実際、解体してみたら先祖石塔の隙間から苔が入り込んでたし、カロートからは骨壺が12個も出てきた。あのままだと、この先入る場所がなくなってしまう。せっかく直すんだから、これから先の家族のために場所を空けておきたかった。それだけです。
よくあるご質問
Q. 目地の隙間を全部埋めてしまうと、水はけが悪くなりませんか?
いいえ。今回は開ける場所と閉じる場所をはっきり分けて、基礎に水抜き穴もあけています。見た目をすっきりさせながら、水はけもきちんと確保しています。中途半端に隙間を残すと、掃除の手も入らないのに水と苔だけは溜まってしまうので、そこが一番よくないんです。
Q. お骨をまとめて納めると、あとから入るご家族の場所がなくなりませんか?
ご安心ください。今回はまとめたご先祖様のお骨とは別に、これから先のご家族が入れる新しい納骨スペースを確保しています。カロートの隣に二度と開けない納骨堂を新しく作ることで、ご先祖様と、これから先の家族、それぞれの居場所をきちんと分けています。
Q. 免震施工とはどんな工事ですか?
石塔と土台のあいだに免震材を入れる工事です。地震の揺れを吸収しやすくなり、和型の石塔が倒れにくくなります。石塔本体を大きく作り直す必要はないので、今のお墓の見た目を変えずに、今の時代に合わせた地震対策ができます。
執筆:有限会社近藤石材店 5代目 近藤洋(創業1925年・千葉県八千代市)