施工事例

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「自分が死んだら、あそこの石屋さんに頼んでくれ」—ご主人が遺した墓地に、新しく洋型のお墓を建てた話|船橋市 K.I様

船橋市のK.I様。二十年以上前に、親戚三軒でこの墓地を設けられた際、当店ではご主人の区画の外柵だけを建てておりました。今回、そこに新しく洋型の墓石を建立。和型仕様だった外柵は、地震で倒れにくい洋型仕様へ造り直し。カロートの蓋にしていた石も、工場で加工し直して敷石に再利用しています。

「自分が死んだら、お墓はあそこの石屋さんに頼んでくれ」。
ご主人が生前、奥様にそう言い残されていたそうです。遺言というほど堅いものではなく、ふだんの会話の中での、静かなお願いだったと伺いました。とても律儀な方だったのだと思います。

じつはこのお墓、ご主人が生きておられるうちにあったのは、外柵だけでした。石塔はまだ載っていない、区画の枠だけの状態です。

さかのぼると二十年以上前。親戚の一軒にご不幸があったのをきっかけに、親戚三軒でこの墓地を設けられました。そのとき、ご主人の区画には外柵だけを、当店で建てさせていただいたんです。石塔はまだ、これから。その頃はまだ和型のお墓が主流の時代でしたから、外柵も和型の石塔に合わせた仕様で造られていました。

ご主人は、そのことをずっと覚えておられました。だから奥様に、「自分がいなくなって石塔を建てるときは、あそこ(近藤石材店)に頼んでくれ」と。外柵をうちで建てたことを、律儀に、大事にしてくださっていたんだと思います。

ご主人が亡くなられて、奥様がその言葉どおりに、新しくお墓を建てることになりました。工事が始まってからも、ほんとうに丁寧な方で。お住まいは船橋市なのに、現場にはほとんど毎日のように足を運んでくださいました。ご主人との約束を、奥様なりに大事にされているのが伝わってきました。

施工前 → 施工後

施工前。二十年以上前に当店で建てた和型仕様の外柵。石塔はこれから新しく建てます。
施工前(二十年以上前に当店で建てた外柵。ここに新しい石塔を建てます)

奥様が選ばれたのは、洋型の石塔(G688・白御影石)です。洋型は和型にくらべて背が低く、重心も低い。だから揺れに対して倒れにくいんです。地震のことを考えると、これは大きい。

ただ、外柵は和型の石塔に合わせた仕様のままでした。そこに洋型を載せるには、外柵のほうを洋型に合う形へ造り替える必要があります。しかも建ててから二十年以上。目地も開いて、かなり傷んでいました。ここで上に石塔だけ載せても、下がゆるんだままだと、またいつか傾いてしまう。だから、いったんぜんぶ取り外すところから始めました。

外柵を取り外して解体した様子。バラして掃除します。
外柵を解体した様子(バラして掃除します)

外柵をバラしてみて、あらためて感心しました。中まで、きちんと石で組んであったんです。二十数年前——私が店に入るより前に、先代が手がけた仕事でした。中を安い詰め物ですませず、石でしっかり造る。だから、目地は開いて傷んでいても、芯はまだしっかりしていました。

外柵をバラすと、中までしっかり石で組んでありました。二十数年前の先代の仕事です。
バラすと、中までしっかり石で組んでありました(二十数年前の先代の仕事です)

この石を一つひとつ掃除して、洋型に合う形に組み直しました。しっかりした下地があるので、私たちも安心して仕事ができます。手間はかかりますが、この下ごしらえが、あとあと効いてきます。

敷石には、これまでカロート(納骨室)の蓋にしていた石を使いました。既製の敷石だと外柵と寸法が合わないので、その蓋石を工場で挽き直して、この墓地に合う敷石に作り替えています。まだ十分に使える石でしたし、ご主人が用意されていた石を残したかった。自社工場があるからこそ、できることです。

敷石完了、前から。元あったカロートの蓋石を工場で加工して作った敷石。
敷石完了(前から)—元のカロートの蓋石を加工して作りました

敷石完了、後ろから見た様子。
敷石完了(後ろから)

完成。ご主人が遺した外柵に、新しく建てた洋型のお墓を正面から見たところ。
完成(正面から)

新しく建てた洋型石塔 G688(白御影石)を後ろ側から見た、取付け完了の様子。
石塔の取付け完了(後ろから)

仕上がりを見て、奥様はほっとされていました。ご主人の言葉どおりに建てられた、というのが、いちばんの安心だったのだと思います。私たちも、ご主人との約束をこちらも守れた気がして、嬉しかったです。

生前に外柵だけ用意されている、和型で用意したお墓に洋型を建てたい。そんなときも、まずは一度、現場を見に行かせてください。

🔨 5代目のひとこと

このお墓は、二十年以上前に親戚三軒で設けられた墓地の一画にあります。親戚のご不幸をきっかけに墓地を用意されたとき、ご主人の区画の外柵だけを、うちで建てさせてもらったんです。石塔はまだ載っていない状態でね。ご主人はそれをずっと覚えていて、「自分が死んで石塔を建てるときは、あそこに頼め」と奥様に言い残されていたそうです。ほんとうに律儀な方でした。今回バラしてみたら、中まできちんと石で組んであって。私が店に入るより前の、先代の仕事です。石は新しくせず、カロートの蓋にしていた石を工場で挽き直して敷石に使いました。ご主人との約束を、こっちも守れた気がして、私も嬉しかったです。

よくあるご質問

Q. 昔、和型で用意した墓地に、今どきの洋型のお墓は建てられますか?
はい、建てられます。外柵が和型の石塔に合わせた仕様でも、洋型に合う形へ組み替えれば大丈夫です。今回も、二十年以上前に和型仕様で建てた外柵を洋型仕様に造り直したうえで、新しい洋型の石塔を建てました。洋型は背が低く重心も低いので、地震にも倒れにくくなります。

Q. 前に建てた外柵や石は、そのまま使えますか?
状態によりますが、使える石はできるだけ活かします。今回は、カロート(納骨室)の蓋にしていた石を工場で加工し直して、敷石に再利用しました。まだ使える石を捨てずに残せますし、費用のむだも減らせます。

Q. 遠方に住んでいても、お墓を建てるのはお願いできますか?
はい。今回のお客様も、お住まいは船橋市でした。現場を見に行って、そのつど写真でご報告しながら進めます。八千代市を中心に、船橋市・千葉市・四街道市などにお伺いしています。

K.I様のお客様の声を読む ≫

執筆:有限会社近藤石材店 5代目 近藤洋(創業1925年・千葉県八千代市)

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