「遠くて、もう守りきれなくて」—誰も住まなくなった実家のお墓を墓じまいした事例|習志野市 T様
- 習志野市のT様からのご相談。八千代市内の共同墓地にある、もう誰も住まなくなった実家のお墓の墓じまいです。
- まず石塔を解体し、基礎は雑草防止で残して整えました。そのうえで、同じ墓地に土葬で眠っていたご先祖のお骨も探し出して火葬。三体のお骨を二体に分骨して、近くのご住職のもとへお納めしました。
- 「いつか何とかしなければ」と長年重かった気持ちが、すっと軽くなりました。遠くのお墓を気にかけ続ける不安から、解放されました。
「遠くて、もう守りきれなくて」
「遠くて、もう守りきれなくて」—最初のご相談で、T様はそう仰っていました。
八千代市内の共同墓地にある、実家のお墓。今はもう、実家には誰も住んでいません。習志野市にお住まいのT様が、時々気にかけてはいたものの、なかなか足を運べずにいたそうです。
ご両親の十三回忌を済ませたことが、ひとつの区切りになりました。このまま遠くのお墓を守りきれず、次の代に迷わせてしまうくらいなら—と、墓じまいを決心されたんです。

墓じまい前のお墓。遠方でなかなかお参りに来られずにいました。
誰も住まなくなった、実家のお墓
遠くにあるお墓というのは、頭のどこかにずっと引っかかっているものだと思います。行かなきゃ、と思いながら、暮らしは千葉の別の場所にある。気にはなるけれど、手は届かない。その申し訳なさが、じわじわとたまっていく。
T様も、そうでした。荒れていくお墓を思い浮かべるたびに、ご先祖に申し訳ない気持ちになる。でも遠くて、そう何度も通えない。この「気になるのに、どうにもできない」がいちばん苦しいところだと、私たちは思っています。
だからこそ、墓じまいは「お墓を無くす」ことではなく、「その重たい気持ちを、きちんと下ろす」お手伝いだと考えています。まずは、石塔を一段ずつ解体していきました。

解体が進んでいきます。急がず、一段ずつ。

石塔を、ていねいに解体していきます。
あえて基礎は残す—次に困らないように
解体のあと、基礎のコンクリートを、あえて残しました。
なぜ残したのか。雑草を生えにくくするためです。更地にして土をむき出しにすると、そこからどんどん草が生えます。共同墓地では、荒れた区画は隣のお参りの方にも気を遣わせてしまう。基礎コンクリートを残しておけば草が生えにくく、次にこの区画を使う方の管理もぐっと楽になります。これはお客様とも相談したうえで決めました。「使えるものは、使う」。この考え方は、私たちの背骨として変わりません。

解体が終わり、基礎を残して整えたところ。
こうして、実家の墓じまいはひとつの区切りを迎えました。すっきりと片づいた区画を見て、T様も肩の力が抜けたご様子でした。

墓じまいの仕上がり。ここまでが、ひとつの区切りです。
実は、もうひとつ。土葬の方が眠っていました
今回は、墓じまいだけでは終わりませんでした。同じ墓地の少し離れたところに、土葬で眠っておられるご先祖が、何名かいらっしゃったんです。
古い共同墓地では、実はめずらしいことではありません。ただ、めずらしくないからといって、雑に扱っていいものではない。近藤石材店では、土葬の方のお骨も一体ずつ、手作業で掘り出して火葬させていただきます。ここは、機械でざっとやってしまうところではありません。

ご先祖の墓所も、順に手をつけていきます。

土葬で眠っておられた場所を、慎重に掘り進めます。

土をひとすくいずつ確かめながら、お骨を探していきました。
三体を二体に。ご住職のもとへ
ベテランの職人が、土をひとすくいずつ確かめながら、お骨を探していきました。時間はかかります。でも、ご先祖をきちんとお送りするための時間ですから、ここは惜しみません。
掘り出したお骨は、火葬させていただきました。そのうえで、三体あったお骨を二体に分骨して、近くのご住職のところへお納めしました。石を撤去して更地にして、はいおしまい—ではない。眠っておられた方が、次にきちんと落ち着ける場所までお連れする。そこまでが、この仕事だと思っています。
T様も、ご先祖のお骨をご住職のもとへお納めできたと聞いて、ほっとされていました。「そこまでやってもらえるとは思わなかった」と。その一言が、私たちも嬉しかったです。
長年、頭の片隅にあった重たいものが下りて、T様は「これで安心して、次の代にも迷惑をかけずにすみます」と仰っていました。遠くのお墓を気にかけ続ける日々は、これで終わりです。まずはお気持ちを聞かせていただくところから、いつでもご相談ください。
施工前 → 施工後

施工前。遠方で守りきれずにいたお墓でした。

施工後。ご先祖もお納めし、長年の不安が解けました。
🔨 5代目のひとこと
今回のお宅は、もう実家に誰も住んでいなくて、遠くてなかなかお墓の面倒も見られない、というご事情でした。墓じまいと言っても、石を撤去して終わり、ではないんです。この墓地は土葬で眠っているご先祖が何名かいらして、その方たちのお骨を一体ずつ掘り出して、火葬させてもらいました。三体あったお骨を二体に分骨して、近くのご住職のところへお納めするところまで見届けました。ご先祖を疎かにしたくない、その気持ちだけは最後まで大事にしたつもりです。長年の肩の荷が下りた、と言っていただけて、こちらもほっとしました。
よくあるご質問
Q. 遠方に住んでいても、墓じまいはお願いできますか?
A. はい。習志野市や八千代市はもちろん、遠くにお住まいの方の墓じまいも承っています。現場は私たちが見に行き、写真でご報告しながら進めますので、何度も足を運んでいただく必要はありません。
Q. 土葬のご先祖のお骨も、掘り出してもらえますか?
A. はい。古い共同墓地では、土葬で眠っておられる方はめずらしくありません。今回も一体ずつ手作業で掘り出して火葬し、分骨してご住職のもとへお納めしました。お骨の扱いは、ご家族のお気持ちを一番に相談しながら進めます。
Q. 墓じまいのあと、基礎コンクリートは撤去しないのですか?
A. ケースによります。今回はお客様と相談のうえ、雑草が生えにくくなるよう基礎をあえて残しました。更地にして土を出すと草が生えやすく、次にその区画を使う方の管理も大変になるためです。
Googleの口コミでも温かいお言葉をいただき、本当に励みになります。
執筆:有限会社近藤石材店 5代目 近藤洋(創業1925年・千葉県八千代市佐山1837-1)