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「中の模様が見えるようになった」—鉱石標本を切って磨いた事例|船橋市 猪狩一晟様

この工事のポイント

船橋市の猪狩様からお預かりした鉱石標本。切る前の状態

施工前。お預かりした鉱石標本。

切って磨いた鉱石標本の断面が並んだ仕上がり

施工後。切って磨いた断面。

船橋市の猪狩一晟様が集めておられる鉱石標本を、近藤石材店の自社工場で切断し、断面を磨きました。「表面を眺めるだけでは分からない、中の層や模様を見てみたい」というご相談です。切って磨いてみると、外からは想像もつかない縞模様や結晶が現れ、「想像以上の仕上がり」と喜んでいただけました。

切断した鉱石標本の断面が並んでいる様子

① 中の層が見える断面を切り出した

外側からは分からない地層や縞模様が、切った断面にそのまま現れます。切っただけでは模様がぼやけるので、磨きまでかけてはっきり見えるようにしました。

鉱石標本に紫のテープを貼り、切る位置の線を引いた墨付け

② どこで切るかを、1点ずつ決めた

紫のテープを貼って切る線を引く「墨付け」から始めます。石の目や割れ方を見ながら、一番きれいな層が出そうな向きを1点ずつ見極めました。

墓石用の研磨機で鉱石標本の断面を磨いている様子

③ 墓石と同じ機械で、水をかけて切り、磨いた

切断は水をかけながらゆっくり進め、熱で石が傷まないようにします。そのあと墓石と同じ研磨機で、100番から3000番まで6段階に番手を上げ、最後にプロ用のバフをかける本磨き(鏡面仕上げ)で艶を出しました。

場所 近藤石材店 自社工場(千葉県八千代市)。お客様は船橋市
工期 2026年9月上旬・約1週間(お預かりから仕上がりまで)
ご相談 集めている鉱石標本の、中の層や模様を見てみたい
主な工事 持ち込みの鉱石標本(5点ほど)の墨付け・切断・断面の研磨
こんな方に 集めた鉱石や石を断面で楽しみたい方/お墓以外の石の切断・研磨を頼める先を探している方

石の写真をLINEで送っていただければ、切れるか・磨けるかをその場でお答えします。

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お電話:047-488-5054(24時間受付・AI対応)

ここから先は、切って磨くまでの中身を順番にお見せします。少し長くなりますが、なぜそうしたのかも含めて書いておきます。

「集めている鉱石の中を見てみたい」

猪狩様からのご相談は、そんな一言から始まりました。ご自身で集められた鉱石の標本を5点ほどお持ちいただき、表面を眺めるだけでは分からない内側の色や層を見てみたい、とのこと。

正直なところ、鉱石そのものの知識は私たちにもありません。近藤石材店はお墓リフォームの専門家で、自社工場でやっているのは、もとの石のカットや磨き直しといった二次加工です。ただ、石をどこで切ればいい断面が出るか、切った面をどう磨けばきれいになるかは、長年の石工事で体に入っています。持ち込みの石を切って磨く、という意味では、いつもの仕事と地続きでした。

切る線は、1点ずつ決めました

最初にやるのは「墨付け」です。石に紫のテープを貼って、切る位置の線を引いていきます。

鉱石標本に紫のテープを貼り、切る位置の線を引いた墨付け
墨付け。紫のテープに、切る位置の線を引いています。

鉱石は1点ずつ形も目の向きも違います。石の目や割れ方を見ながら、一番きれいな層が出そうな向きを見極めて線を引きました。切る場所ひとつで、断面の見え方はまったく変わります。

墓石を切る機械で、水をかけながら

線を引いたら、うちでいつも墓石を切っている切断機にセットします。鉱石専用の機械があるわけではないので、木の当て板をかませて、小さな石がずれないようにクランプで固定しました。

紫のテープを付けた鉱石標本を切断機の台にセットして固定した様子
切断機の台に固定。小さな石は当て板で押さえます。

切るときは、水をかけながらゆっくり刃を進めます。刃を止めずに一気に切ると熱で石が傷むことがあるためです。いつもの墓石とは硬さも割れ方も違うので、様子を見ながら刃の進み方を調整しました。

自社工場の切断機で鉱石標本を水をかけながら切断している様子
水をかけながら、ゆっくり切断。

切っただけでは、模様がぼやける

切った直後の断面がこちらです。層は見えていますが、表面はまだザラついていて、模様もぼんやりしています。

切断したばかりでまだ磨いていない鉱石標本の断面
切っただけの断面。まだ表面がザラついています。

ここでもうひと手間。墓石を磨くのと同じ研磨機に断面をかけていきます。切っただけの面はザラつきで模様がぼやけて見えますが、磨くと縞や結晶がはっきり出てきて、標本としての見栄えがまったく違います。実際に磨いた面と磨いていない面を並べると、その差は一目で分かるほどでした。

磨きは一度では終わりません。100番の粗い砥石から、200・400・800・1500と番手を上げ、3000番まで6段階。最後にプロ用のバフをかけて、はじめてこの艶になります。墓石と同じ、本磨き(鏡面仕上げ)です。段階を踏むのは、粗い砥石でついた傷を、ひとつ細かい砥石の傷で消していくため。途中を飛ばすと前の傷が残って、艶が出にくくなります。

墓石用の研磨機で鉱石標本の断面を磨いている様子
墓石用の研磨機で、断面を磨いていきます。

「こんな模様が入っていたのか」

磨き上がった断面がこちらです。石ごとに違う層や色がくっきりと現れて、切った私たち自身、「こんな模様が入っていたのか」と驚くほどでした。

切って磨き上げた鉱石標本の断面。黒い石に艶が出ている
仕上がり。磨いた面に艶が出て、縞模様や色合いがはっきり見えます。

猪狩様からは「想像以上の仕上がりに大変満足しております」とのお言葉をいただきました。さらに後日、追加の標本もお持ちいただけることになり、嬉しい限りです。

🔨 5代目のひとこと

正直言うと、鉱石そのものの知識はうちにもないんです。ただ切ってみたら、あんなにきれいな層が入っているとは思わなくて、こっちも見てて驚きました。磨いた面は磨いていない面より断然きれいで、お墓の石とはまた違う面白さがありましたね。切る場所ひとつで見え方が全然変わるので、そこはいつもの石工事の勘を頼りにやらせてもらいました。またお持ちいただけるということなので、次も楽しみにしています。

猪狩様にいただいた疑問・ご質問

Q. お墓の石以外でも、切ったり磨いたりしてもらえますか。

A. はい。鉱石標本のような持ち込みの石も、自社工場で切断・研磨できます。まずは現物か写真を見せていただき、切れるか・磨けるかをご相談させていただきます。

Q. 切る場所は自分で決められますか。

A. ご希望があればそのとおりに切りますし、石の目や模様を見て近藤石材店からご提案することもできます。仕上がりのイメージをすり合わせてから墨付けをします。

Q. 切るだけでなく、磨きも頼めますか。

A. はい。切っただけの面より模様がはっきり出るので、標本として見せたい場合は磨きまでおすすめしています。

施工前 → 施工後

船橋市の猪狩様からお預かりした鉱石標本。切る前の状態

施工前。お預かりした鉱石標本。

切って磨き上げた鉱石標本の断面

施工後。切って磨いた断面。

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執筆:有限会社近藤石材店 5代目 近藤洋(創業1925年・千葉県八千代市佐山1837-1・TEL 047-488-5054)

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